検屍官シリ−ズの全作品
パトリシア・コーンウェル (1956- ) 
ノースカロライナ州のダビドソン・カレッジを卒業。警察担当記者、バージニア州検屍局のコンピュータープログラマーを歴任、『検屍官』で作家としてデビューした。同書はMWA、CWA処女作賞をはじめ世界の主だった賞を総なめし、「ミステリー界に新しい女王が誕生した」と言われた。第一作目の時は、表題のパトリシア.ダニエルズ.コ−ンウェルであった、その後離婚したが、下の原作表紙の通り4作目まで、PATRICIA.D.CORNWELL5作目からは「D」がなくなった。元の夫側の姓であるが有名になりすぎた為と本のデザイン上の問題?なお、日本版はずっと、「D」がついている。
公式 ホ−ムペ−ジ 

 更新 再開2013.2.5
        2010.3.2

日本版表紙 米国版表紙 内容
版数は自分が持っている本の分
シリ−ズ第一作。
連続強姦殺人事件。
シリ−ズの主要人物登場。

1992.1.15初版
1992.10.5第11刷
訳:相原真理子
被害者は33歳の美人女性作家
昔の恋人マ−ク登場。

1992.7.15初版
1992.8.11第3刷
訳:相原真理子
アベック誘拐殺人。
DNA鑑定が登場。

1993.1.15初版
訳:相原真理子
殺人犯ワデルは電気椅子で処刑されたはず...。
恋人マ−クが死ぬ。

1993.12.15初版
1993.12.20第2刷
訳:相原真理子
11歳のエミリ−が被害者。死体農場とは通称で、テネシ−大学腐敗研究所のこと。姪のル−シ−がFBIに就職。

1994.12.15初版
訳:相原真理子
ニュ−ヨ−クで身元不明の女性の惨殺死体。
過去に登場した凶悪犯ゴ−ルトの影が。
原題は「陶工の畑=無縁墓地」マタイ伝を読んでないと意味不明(訳者後書き)ここから邦題は漢字2文字にしたみたい。

1995.12.15初版
訳:相原真理子
元海軍造船所からAP通信の記者の水死体があがった。国際的陰謀?ル−シ−がコンピュ−タ−で大活躍。

1996.12.15初版
訳:相原真理子
ごみ廃棄場で胴体だけの死体。バ−ジニアでの連続猟奇殺人。deadoc(死のドクタ−)と言う発信人の電子メ−ルが届く。

1997.12.15初版
訳:相原真理子
メディアの大物の農場で火災、現場に女性の遺体。FBIに替わりATFという組織が登場。ATFとはアルコ−ル.タバコ.火気局のこと。ル−シ−も転職。

1998.12.15初版
訳:相原真理子
10 原題はインタ−ポ−ルの用語で国外逃亡犯の身元不明死体。舞台はパリに移った。ケイの周りの人たちについても詳しく語られる。ここから読んだらこれは、何だになる。

1999.12.15初版
訳:相原真理子
11
2000.12.15 初版
12/28に購入
訳:相原真理子
漢字2文字のタイトルは期待通り継続されました。「審問」。
奥付の初版日付が何と、12/15、通常は先日付が多いのが業界の常識(?)ながら、やってくれます、この拘り。これで4作目からずっと同じ日です。でもその日には本屋にはなかったのにね。
原題の直訳は「最後の管区」。
ベントンが言ったという「ラストプリシンクトは私が最後にいきつくところだよ、人生の最後に」殺人罪の嫌疑を受けるケイにとって、どうにもならない行き詰まり状況になる(まさに最後の管区に追い込まれる)そしてル−シ−とマガヴァンが設立した私的捜査機関の名称がTLP(ザ.ラスト.プリシンクト)。含蓄のあるキ−ワ−ドになっている。それは絶望であり、事件解決の光明であり、明日への希望という3点を持つ。
コ−ンウェルの紹介記事の邦訳
12 2003.12.15 初版
訳:相原真理子
うれしいですね。お約束の2つが今回も達成(笑)。12/26に大手書店にようやく本が出たのに、奥付は12/15付けです。そして漢字2文字のタイトル。
この作品から大きく変貌したことがいくつかある。
まず、「3人称に変わった」今までは、スカ−ペッタの視点でのみ書かれていたのが、誰でも来いである。その分場面展開が早くなった。
「状況の変化」スカ−ペッタは検屍局長を去り、法病理学のコンサルタント。ル−シ−は前作で少し出てきた私的な捜査機関「ラストプリシンクト」を主宰。マリ−ノもリッチモンド市警をやめた。
おいおいという感じ(笑)
おまけにスカ−ペッタが46歳に若返った。みんな年取ったのに.....。
9作目で死亡、11作目で死亡の状況が詳細に分かったベントン.ウェズリ−が何と!!何と!!
13 2004.12.15初版
訳:相原真理子
5年前に辞めた検屍局から協力の要請を受けたスカーペッタは、、ベントン・ウェズリーと姪ルーシーの忠告にも反して14歳の少女の死をめぐる事件の顧問病理学者としてヴァージニアに戻る。ピート・マリーノとともに古巣を訪ねると、馴染みのモルグや部署はすっかり様変わりしていた。少女の死体にはある痕跡があった。同じ痕跡が別の事故の犠牲者の遺体から、さらにルーシーの同僚が襲われた現場からも見つかった。それはごく身近な人々を誰かが狙っている可能性を示すものだった。

ピート・マリーノとル−シ−がピンチになりますが、二人共に「..らしい」登場です。ベントン・ウェズリーも久々に少し活躍。スカーペッタとの愛の復活はなかなか進みません。
今回は何故かフェラ−リが良く登場します。
アメリカ人の憧れの車?

ル−シ−の愛車。フエラ−リ360 モデナ
これがキズ付けられるル−シ−のお気に入りのフェラ−リのスカリエッティの黒。12気筒のパワフルマシン。
14 2005.12.15 初版
訳:相原真理子
お約束の一つ、発行日は守られた(奥付の日付だけだが)、タイトルは、6巻から続いていた「漢字2文字」から今回は、3文字に変わった。
今回は、かなり手強いストーリー展開。人物はメモをして行かないと、最後に犯人が分かっても、何が何やら解らない(笑)
主な登場人物の紹介からして、何やらいかがわしい。

ホッグ      神の手(?)
スティーヴィー 謎の女
ヘレン      フローリーの娘 行方不明

主な人物としては、紹介されていないが、ジャン.ハミルトン

この人たちが出てくる時は、要注意です。

スティーヴィーは黒いフード付コートで現れる美女、ルーシーの悪い性癖の挿話に登場と軽く流して読んでると、とんでもないことになります。

長い間のファンにとって残念なのは、常連の登場人物の人間関係がギスギスしてしまいます。
スカーペッタとマリーノは、よそよそしい関係に。
ルーシーは叔母のスカーペッタを避けている。それがスカーペッタにとっては悲しい。
そして理想的な愛の絆のベントンとスカーペッタの間にも亀裂が..。
困ったことです。癒される場面が減ってしまいました。

マリーノはハーレーに乗っています。

Harley Screaming Eagle Deuce
本では、ブルーのペイントとなっているので、これの色違いです。
1550ccと車並みの排気量です。
マリーノは言う、バイクに乗るやつには、2種類ある。
もうこけたやつと、これからこけるやつ。
...転んだことがあっても、それを隠すやつ。
相変わらず、いいキャラを出しています。
スカーペッタの料理は、こちら
15 2007..12.26 初版
訳:相原真理子

二年ぶりの新刊である。頑なに(私の勝手な想像だが)12.15を守って来た奥付の日付が変わった。12.26には本屋にはなかったというのも確かだが。タイトルは前回から変わったが、「漢字3文字」は継続です。
米国での発売は、2007.10.23。翻訳に難航したのかな?
シリーズ新展開が今回のウリの一つ。
前回ギスギスし始めた主要人物の人間関係は、ますます酷くなります。
スカーペッタとマリーノは破局と言っていいでしょう。
ベントンとスカーペッタは、指輪を贈るところまでは、こぎつけますが、なんかしっくり来ません。そしてそれが、マリーノの心を壊してしまう。
今回の悪役はサンドマン(砂男)
上巻は、読むのに疲れます。専門用語が多発します。会議が多い。言葉と本音が違うのが多々あり、こんがらがって来ます。
翻訳の難しいところですね。
下巻は、いつもの調子に戻ります。ほっと一安心(笑)
16 原題 Scarpetta
アメリカ発売 August 25, 2009
日本版発売 2009/12/24
訳:池田真紀子

翻訳者が変わりました 池田真紀子さん
相変わらず発売日は エッ?という感じです。
上巻はなんとなく読みづらい、まま終わってしまった。(笑)

スカーペッタは今や毎週CNNに出て事件についてのコメントをする監察医。 美人で優秀な女性に偏執的な憧れを抱く『小さな人(小人症)』の女性・テリーが変死を遂げる。
疑わしいのは第一発見者の、同じ小人症の恋人・オスカー。

スカーペッタは最初、オスカーは犯人ではないと思っている。
第二の殺人が発生し、犯人はオスカーである証拠が現場に残され、テリー殺害とほぼ同じ手口であることから指名手配された。
そして、ラスト近くに暴かれる意外な犯人は・・・・??

久々にベントン、ルーシー、マリーノがチームワーク良く、活躍します。だが、真犯人の思わぬ反撃でルーシーが銃撃されてしまう・・・。
17 原題 The Scarpetta Factor
アメリカ発売 October 20, 2009
訳:池田真紀子
日本では2010.12発売
「スカーペッタ 核心」
クリスマス直前。有名美人投資家の失踪事件と、セントラルパークで発見された若い女性遺体のニュースがマスコミを賑わせていた。スカーペッタはNY検屍局の仕事のかたわら、CNNの法医学解説者としてテレビに出演。放送終了後、自宅アパートで彼女を待っていたのは、送り主不明の不審な小包だった……。
最初から読んでいる私には変わってしまったなと思う。最近のアメリカの風潮、流行りなのだろうか?
やたらに回想シーンが出てきてスピード感がない。(2013感想)
18 原題Port Mortuary
日本発売 2011.12発売
「変死体」
訳:池田真紀子
スカーペッタが責任者に就任した法病理学センターがある街で、犬と散歩中だった若者が心臓発作で倒れ、死亡が確認された。だが、外傷のなかった遺体から、翌日、大量に流血していることがわかった。それは彼が生きたままモルグの冷蔵室に入れられたことを意味していた!
19 原題Red Mist
日本発売 2012.12
「血霧」
訳:池田真紀子

今度の舞台は女子刑務所! 最新技術を失ったスカーペッタは?
殺人鬼ドーン・キンケイドを産んだキャスリーン・ローラーに会うために、スカーペッタはサヴァンナの女子刑務所を訪れる。実はその面会を仕組んだのは、姪のルーシーと別れたジェイミー・バーガーだった。

20 原題The Bone Bed
日本発売 2013.12
「死層」
訳:池田真紀子
スカーペッタのもとに、カナダの化石発掘現場で撮影したと思しき、匿名の画像メールが届いた。そこにはなんと、耳の断片が映っていた。これは殺人事件なのか? 謎が深まるなか、今度はボストン湾内で女性の変死体が発見される。そして、その被害者はマリーノのツイッター交信相手だった。彼女とは、いったいどのような関わりがあったのか? マリーノは疑惑の目で見られ、窮地に陥る。


検屍官研究
和田 奈津子
解剖するだけでなく、時には犯罪者の内面にまで踏み込んでいく検屍官。P・コーンウェルの「検屍官」シリーズでは、最先端の技術をフル活用し、謎を解き明かす。人気シリーズの既刊9冊すべてを徹底研究。
発売2000.1.1初版

翻訳者
相原真理子さん逝く
「検死官シリーズ」の翻訳者 1巻から15巻までの翻訳者

2010年1月29日、心不全のために自邸にて逝去。62歳没。

素晴らしい翻訳だった。検屍官シリーズがこれ程読まれたのは、彼女の力であったと思う。
16巻目からは同じパトリシア・コーンウェルの作品とは思えない・・
そんな違和感を抱いている人も多いのではないか。情熱が無くなったのは、自分の年のせいではなかったようだ。(笑)

あらためて追悼の意を伝えます




THE LAST PRECINCTの紹介   コ−ンウェルのHPから

Hardcover - 432 pages (October 16, 2000)

今やニューヨークタイムスベストセラー作家の第一人者となったパトリシア・コーンウェルは、彼女の創り出した鉄の意志をもつ主人公、ケイ・スカーペッタ博士のおかげで一般大衆はおろか批評家からも等しく賞賛を引き出している。
「大衆小説の中で最も強い登場人物、スカーペッタは」・・・ウォールストリートジャーナルは、そう書いている・・・

「世の中が邪悪に満ち、抗し難いやっかいなものであると知っているが、そういう世の中に対し、愛すべき人間味あふれる独善性を最大限生かして刃向かい続けていく。」
コーンウェルの最新作「ザ・ラスト・プリシンクト」では、読者は今までになくスカーペッタの心の奥深くへと誘われるであろう。

前作「警告(Black Notice)」の余震がまだ続いている中で、読者は「ザ・ラスト・プリシンクト」に入っていくと、ヴァージニア首席検屍官のケイ・スカーペッタ自身がなんと疑惑の対象となっており、さらには犯罪捜査の被疑者になっていることを知るだろう。

スカーペッタの目の前に、絶え間なく訪れる一つの悪夢は終わりそうにない。いわゆる狼人間殺人事件がニューヨーク市にまで拡大し、さらには彼女の過去の暗黒部分にまで伸びていくのに彼女が気づくからである。事件の捜査にニューヨークから手強い女性検事補が乗り出してくると、スカーペッタは、山のように出てくる気の滅入るような不利な証拠類を打ち砕き自分の知る真実を認めさせるのに死闘しなければならなくなるのである。あらゆる手段を尽くしたスカーペッタは、「もはやどこにも行くあてがなくなったとき、自分はどこに行くだろう」と自分に問い掛ける。答えは「ザ・ラスト・プリシンクト」である。

小説が大団円を迎えるまでには、スカーペッタの人生が、もはや元には戻れないということが明らかになっていく。ケイ・スカーペッタが仕事上およびパーソナルな危機に直面したときに見せる粘り強さにいつも驚嘆する読者は、「ザ・ラスト・プリシンクト」を読み終えたとき、この優れた文学上のヒロインに今まで以上の畏敬の念を抱くであろう。

日本語訳 S.YAMAMOTO さん 
              
(いつもお世話になっています)


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